子育て

勉強させたかったらゲームをさせろ!子供にゲームをやらせるべきか論争

ゲームをやる子供
たかかず

子育てをしていると避けては通れない子供にゲームをやらせるべきか論争。私は子供がやりたいのであれば積極的にやらせたほうがいい派です。

実はエリートにもゲーム好きは多い

いわゆる大企業のエリートサラリーマンのような人や高学歴高収入な人にもゲーム好きや子供の頃ゲームにはまっていたという人は多いです。なぜそんなことが言えるのかというと、私がそうだからです。

私は小学校2年生の時から家庭用ゲーム機で遊び始め、大人になった今でもゲームは好きです。子供の頃は夕飯までの間自由にゲームをしてよかったので学校から帰ってきたら夕飯まではずっとゲームをやっていました。

そんな私のスペックですが、以下になります。

  • 学歴:早慶上智クラスの難関私大卒
  • 年収:1,200万円以上。数年前に年収1,000万円の会社を辞めて、今は独立。
  • 職歴:従業員十数万人のグローバル企業で管理職になった後独立。現在は年商3,000万円程度の会社経営者。コンサル系の仕事のため売上=粗利。人も1名雇用。

もちろん、上には上がいます。しかし、十分成功している方ではないでしょうか。私自身ゲームは今でも大好きで、子供の頃はゲームに多くの時間を費やしていました。

その私が、ゲームは子供にやらせるべきと言っています。

ゲームをやらせたくない理由

ゲームをやらせるべきではない派の主張には以下のようなものがあります。

  • 廃人になって人生を踏み外す
  • 勉強の時間を奪われる
  • 電磁波が脳に悪い影響を与える
  • 人格がゆがむ(ゲーム脳)

他にもいろいろとあるかもしれませんが、総じてゲームをやらせると悪影響があるため、その悪影響を排除したいという内容です。

以下一つ一つ検証していきます。

廃人になって人生を踏み外す

ゲームのやりすぎで廃人化してしまった人のイメージ

ゲームにはまり込んだ結果、起きている時間のほぼすべてをゲームに費やし、生活が破綻してしまう人のことを「廃人」と言います。

ゲームを自由にやらせると、ゲームをやめられなくなりやがてはゲーム依存症になって廃人化する。だからゲームをやらせるべきではないというのがゲームをやらせるべきではない派の主張です。

これについては、いったいどれだけの人が廃人化しているのかという点が争点になります。廃人化した人のテレビ番組での特集があったりしますが、かなり珍しいからテレビ番組の特集になるのではないでしょうか。

もし、一般的にどこにでも見られる光景であればこのような特集は組まれません。さらに、番組には矛盾が指摘されたり、役者がやっていたりなどテレビ特有のやらせ疑惑があることもしばしばです。これは実際に廃人化する人が非常に少ないことを示しています。

そもそもゲームによる廃人化が少ない上に、廃人化の真因はゲームではなく本人の資質です。どういうことかというと、ゲームを取り上げたところで例えばパチンコ、例えばオンラインカジノなど廃人化しやすい要素に引っかかれば廃人化します。であればゲームはまだましではないでしょうか。

もちろん課金でお金を失うリスクはありますが、それはパチンコもオンラインカジノも同じです。パチンコやオンラインカジノは取り返せる可能性がありますが、それがゆえによりはまり込みやすく、より多くを失うリスクも負うことになります。取り返せると思って会社のお金を横領して使い込みなんて言う話も聞きます。ゲームの課金は絶対に戻ってこないので、倍にして返そうなんていう発想にもならずその点は心配が少ないです。

勉強の時間を奪われる

お母さんに勉強しなさいと怒られてかんしゃくを起こしている子供のイメージ

恐らくほとんどがこの理由でゲームをやらせたくないと思っているのではないかと思います。廃人化は深刻ですが、そこまでになる可能性はかなり低いと思われます。どちらかというとこの問題の方がダメージが軽い分よく見かける話になります。

これは、ゲームをやめさせるとその時間が勉強に使われるという前提に立っています。しかし、ゲームをやめさせたところで勉強をやりたくなければ勉強はしません。ここで重要なのは、自分から「勉強しなきゃ」と思わせることです。理想的には「勉強したい」と思わせることです。

私は、勉強よりもゲームを優先するのは、ゲームが面白いというだけではなく、勉強はいつでもできるが、ゲームは限られた時間しかできないという状況のせいでもあると思っています。

絶対に無理な話ですが、ゲームはどんどんやらせ、「いつまで勉強してるの!ゲームをしなさい!」と強制的にゲームをさせ、勉強しようとしたら「1時間だけよ!」と制限し、勉強をやらせないようにしたら、ゲームと勉強の関係は逆転すると思います。大学の研究か何かでやってほしいです。

私はゲームと勉強はどちらも誰かが作成した課題をクリアしているという点で本質的には同じだと思っています。勉強ができる子はゲームも上手です。自分が頑張ればクリアできるレベルであった時、勉強もゲームと同じように面白さを感じます。

電磁波が脳に悪い影響を与える

電磁波が脳に悪影響を与えているイメージ

これもゲームをさせない大義名分としてたまに聞きます。しかし、これについてはテレビを見るとかパソコンの作業とか、スマホで何かするとか、別のことをしていたとしても電化製品が近くにあれば影響がある話です。

この件については、本当のところどうなのかわかりませんが、私は仕事もパソコンを使わないとできない仕事で、動画視聴やゲームが趣味など、どう考えても電磁波を最も浴び続けているタイプの人種です。

数十年にわたって電磁波が出ていると思われる電化製品に囲まれて生きていて、もし本当に電磁波が脳に悪い影響があるのであれば、とっくに頭がおかしくなっていても不思議ではありません。

私が脳に障害を負い、人生を踏み外し、今窮乏しているのであれば「ほれ見たことか」という話になりますが、全くそんなことはありません。上には上がいるので、私より成功している人はごまんといると思いますが、少なくとも底辺の人生を歩んでいるということはないです。

多少は影響あるのかもしれませんが、人生に影響を与えるほどではないというのは私が数十年電磁波を浴び続けて身をもって実感しています。

人格がゆがむ(ゲーム脳)

ゲーム脳のイメージ

これも、ゲームをやらせない理由としてよく聞きます。しかし、これは電磁波の話と同じ類の話と捉えています。実際、ゲーム脳は疑似科学だと主張している人も多いです。

電磁波の項で話したことと同じように、周りを見ても私を含め、ゲーム大好き、「大事なことは全部ゲームが教えてくれた」なんて冗談めかして言うエリートもいるぐらいです。ゲームが大好きであるにもかかわらず、人格的にも優れ、仕事もできる優秀な人材を私は何人も知っています。

子供のころからゲームなしには人生を語れないほどゲームをやってきている人がみんな人格が歪んでおかしくなってしまっていたら反論の余地もないですが、事実は逆です。

もちろん、ゲームが大好きな人の中には人格が歪んでいる人もいるでしょう。でもそれはゲームなんかよりも別の大きな理由があってそうなってしまったのではないでしょうか。

むしろ親に勉強しろと言われ過ぎておかしくなってしまった人、受験後に燃え尽き症候群になってしまい人生を踏み外してしまった人の話は身近でもいくつか聞いたことがあります。

ゲームをやらせるべき理由

一方で、私がゲームをやらせた方がいいと考えている理由には以下のようなものがあります。

  • 人はやるなと言われるとやりたくなるから
  • ゲームはITを理解するツールとして優秀だから
  • ゲームは仕事になる可能性があるから

人はやるなと言われるとやりたくなるから

勉強しなさいと言っている母親と今やろうと思ってたのにと言っている子供

私がゲームをやらせた方がいいと思っている最大の理由は、やらせたくないならやらせた方がいいという頓智のような話です。

まんじゅうこわいという落語をご存じでしょうか。

暇をもてあました長屋の若者が数名集まり、それぞれ嫌いなもの、怖いものを言いあっている。「幽霊」「クモ」「ヘビ」「コウモリ」「毛虫」「アリ」と言い合う中にひとり、「いい若い者がくだらないものを怖がるとは情けない。世の中に怖いものなどあるものか」とうそぶく男がいる。他の男が「本当に怖いものはないのか」と聞くと、うそぶいていた男はしぶしぶ「本当はある」と白状する。「では、何が嫌いなのか」と念を押され、男は小声で「まんじゅう」とつぶやく。男はその後、「まんじゅうの話をしているだけで気分が悪くなった」と言い出し、隣の部屋で(あるいは、自分の長屋へ帰って)寝てしまう。

残った男たちは「あいつは気に食わないから、まんじゅう攻めにして脅してやろう」と、金を出し合い、まんじゅうをたくさん買いこんでお盆に山盛りし、男の寝ている部屋へ運び込む。目覚めた男はまんじゅうを見て声を上げ、ひどく狼狽してみせながらも、「こんな怖いものは食べてしまって、なくしてしまおう」「うますぎて、怖い」などと言ってまんじゅうを全部食べてしまう。一部始終をのぞいて見ていた男たちは、男にだまされていたことに気付く。怒った男たちが男をなじり、「お前が本当に怖いものは何だ!」と聞くと、「このへんで、濃いお茶が1杯怖い」。

Wikipedia-まんじゅうこわい

あなた自身にも経験はないでしょうか。自分がやりたいと思っているとき、「やめろ」「やるな」と言われるとやりたくなってしまう。まんじゅうこわいはこの心理をうまく逆手に取った落語です。

大人になって、喫煙者に「タバコは体に悪いからやめろ」、パチンコが好きな人に「パチンコなんて生産性が無いからやめろ」と言ったところで無駄なことはわかると思います。そんな忠告で素直にやめるならとっくにやめています。

これは、大人になってしまったら何を言っても無駄だと思っている人がいますが、私は子供も同じだと考えています。子供は柔軟だから素直に言うことを聞くというのは思い込みです。子供が言うことを聞くのは、親が好きだからです。これは大人でも師と仰ぐ人だとか、心から尊敬している人の言うことは素直に聞こうとするのと同じです。子供だから大人だからという違いではありません。

うるさく指示ばかりして自分の言うことをちっとも聞いてくれない人の言うことは、好きじゃなくなりますし、尊敬もしなくなります。そんな人の言うことは親であっても聞いてくれません。

みんな自分が子供の頃のことを思い出したらそのことがわかると思いますが、なぜか大人になり、親になると子供の頃の自分のことはすっかり忘れ、親の言うことは聞かなければいけないものと強権を振りかざそうとしてしまいます。

子供を赤の他人の大人だと思って接するべきです。そんな人に言うことを聞いてもらうにはどうすればいいでしょうか。相手の立場を理解し、メリットが感じられるような提案を行うはずです。無理やり強制はできないはずです。

これは下手に出るのとも違います。対等な大人同士の交渉です。

子供に幸せになって欲しいから、自分は困らないけど、子供が大人になった時に困るから、あなたのためにゲームを制限してあげている。その上から目線が子供には非常に癇に障ります。逆の立場に立って考えたらわかると思います。誰も頼んでない、自分の人生なんだから自分の好きにさせて欲しい。そういう反発を招きます。

この話の最大の問題は、ゲームを制限すると幸せになるというのは単なる思い込みに過ぎないという点です。この点については前述のとおりです。

子供は実感しているはずです。〇〇ちゃんはゲームいっぱいしているけど頭もいいし、スポーツもできる。そんな事例を山ほど見ていると思います。

ゲームの制限がない家はまれにありますが、そういう家ほど成績がよかったりします。これは、子育ての研究で、優秀な子供を育てている家の共通点として「守るべきルールがシンプルで少ない」という研究結果が出ていることからもわかります。

ゲームを制限しようとした結果、子供の歯止めが利かなくなり、隠れてゲームをやって道を踏み外す例はあるでしょう。それを「ほら、あの子はゲームをし過ぎて道を踏み外した!」というのは皮肉な話です。

ゲームを制限するのは「子供の幸せのため」なんかではなく、「自分が不安を解消したいため」です。自分が制限したいからする、ということを自覚すべきです。その自覚があって初めて、対等な大人同士の交渉という話ができます。

こうして、対等な立場での交渉というスタンスが子供にも伝われば話を聞こうという方向に向かわせることができます。子供が言うことを聞かないのは、子供は言うことを聞くのが当然、聞かないのはおかしいという思い込みのためです。どんな人間だって、たとえそれがわが子だって、自分の思いと全く違うことを強制されて喜んで従うなんてことはありえません。

すべてはあなたがやがてくる死を笑顔で迎えるために、あなた自身のためにやるのです。

さて、対等の交渉というスタンスになったら、まず始めなければいけないのは「私は心配なんだ、不安なんだ」ということを伝えることです。決して「あなたのためを思って言っているんだ」なんてことは言ってはいけません。相手のためではなく、自分の不安解消のために言っているということを明確にすべきです。

そもそも、子供はそういう風にとらえているのです。いくら「あなたのため」といったところで、「自分の不安やもやもやを解消したいだけでしょ」と言語化できていないにしろ、感じ取っています。それをあたかも「自分は困らないんだけど、あなたの幸せを思って」みたいな態度で接してくることに苛立っているのです。だから、私は困っているんだ、私の不安を解消するためにはあなたの協力が必要だという方向で話を進める必要があります。

それに対して、子供の気持ちはどうなのか、こちらが本音を腹を割って話すことで相手からも話してもらう必要があります。そして、相手からどうすればその不安を解消できるのかの提案をしてもらえればベストです。それが望めないのであれば、とにかく自分が不安に思っていることは伝えて、あとは子供に委ねるべきだと思います。

結局は、大人になったら自分で自分を律するしかなく、その訓練はできるだけ若いうちからやった方がいいです。親が律してあげて大きくなって、いきなり社会に放り出されて、そっちの方が心配じゃないでしょうか。

ゲームはITを理解するツールとして優秀だから

ゲームでITの知識を感覚的に理解している人の図

ゲームをやらせたくないなら、自由にやらせるべきというのが最大の理由ではありましたが、ここから先は、ゲームのメリットを説明します。

ゲームとは、プログラムの塊です。ゲームをやっていてもプログラミングができるようにはなりませんが、「プログラムとは何か」を感覚的に理解する助けになります。

生成AIが数年前に一般人でも利用できるようになり、ITに関する理解は未来になるほど必要になっていきます。そして、ITへの理解度がそのまま富を手にする格差を生む可能性すらあります。

今後も、IT人材が重宝される時代は続くでしょう。ゲームを通して「自分もゲームを作りたい」とプログラムを学ぼうとする子供もいるかもしれません。また、将来IT系の職種に就くことになり、プログラムを勉強した時に「ゲームのあれは、こういうプログラムだったのか」と理解の助けになるかもしれません。

将来何がどう転ぶかわかりません。ゲームをやることはデメリットばかりではないということが言いたいです。興味があることには集中して飽きるまでやってみるべきだと思います。

結局、人はやりたいと思っていることしかやりません。やらされている時には生産性は極端に下がります。これは、サラリーマン時代を長く経験した後に経営者になったことで痛感しています。

詳しくは「働くことはつらいこと?経済的独立=真の幸福ではない」を参照してください。

自分で会社を経営していたらいくらでもやる気がわいてきます。自分が全て決めてもいいからです。FIREがもてはやされるのは、サラリーマンとして働いている人が多く、基本的にやらされ仕事だから仕事はつらいものという認識になってしまっているのだと思います。

ゲームは仕事になる可能性があるから

eスポーツのイメージ

IT系の職業の役に立つという話以外に、今やゲームはそれ自体でお金を生む世界が開けています。一つはeスポーツというジャンルです。サッカー選手になるとか野球選手になるのと同様、eスポーツ選手になるのは非常に高いハードルだと思います。

しかし、私が子供時代にはなかった極めれば最終的に仕事になる可能性があるというのは大きいです。サッカーや野球やゴルフをやらせるようにゲームをやらせてもいい時代が来ているのではないでしょうか。

もう一つは、NFTという仮想通貨と同じ技術を利用した換金アイテムの存在です。一種の投資に近い世界が広がろうとしています。まだまだNFTで稼いで生活するというのは難しいようですが、ゲームをしながらお金を失うどころか稼いでいる人も現れ始めています。

こういった可能性について、いち早く把握し、取り入れられるような環境を手に入れるためにゲームに親しんでおくというのは一つゲームをやらせるメリットになるのではないかと思います。

まとめ

ゲームを自由にやらせると不安というのは、子供は親が導かないとだめになるという前提での話です。もちろん、そういう部分が全くないなんてことはありません。子供に教えてあげないとわからないことはいろいろとあるでしょう。

しかし、親の考えが絶対に正しく、子供は絶対に間違っているというスタンスで子供に接すると、親の忠告は聞いてくれなくなります。ゲームを制限したことで、もっと大事な親の言うことまで聞いてくれなくなったら本末転倒ではないでしょうか。

ゲームから学べることは沢山あります。いいことばかりではないですが、悪いことをことさらクローズアップして、いいことは一つもないと思い込み、やらせなければやらせないほどよくなる、幸せに近づく、と考えるのは危険です。私は親から特にゲームを制限されずに育ちました。そして今、成功していると言ってもいい人生を送っています。

子供が興味を持つこと、集中してできることはやらせてあげるべきです。むしろ一緒になってやってみて理解を示すべきだとすら思います。家族だから、親だから、子供は心を開いて当たり前ということはありません。子供と思わず、一人の人間として、どう接すればお互い信頼し合って、腹を割って話せるか、今一度考えるべきです。

我々から見れば未熟に見えるかもしれませんが、子供は子供なりに一人の人間としてプライドを持って生きています。そのプライドをないがしろにせず、かといってなんでも家来のように従わず、対等な人間として尊重する、そこにこそやがてくる死を笑顔で迎える世界が広がっているはずです。

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